速報/御礼丨リーガルリスクマネジメントの教科書 重版へ(詳細はこちら)

【Amazon法学第1位】渡部友一郎『攻めの法務 成長を叶える リーガルリスクマネジメントの教科書』の御礼・秘話

(3月29日発売日の御礼)

▲出版社の方が、資格問題集という強豪ひしめく「法学」カテゴリーにおいて、予約開始以降初となる第1位(ベストセラー第1位)になりましたとのご連絡をくださいました。これもそれも、出版社の皆様、マンガの大舞先生・星井先生、下記の推薦を与えていただいた先生方、そして、SNSでご厚意により紹介・言及くださった方々、そして皆様のおかげです。ただただ、しみじみと感謝しております。私は得意なことは限られており、上手く行ってもそれは周りの方が環境を整えてくださったもので、今回についても多くの方が環境を整えてくださったからであると考え、深く感謝しております。 2023.3.29

はじめに

今、「良い人生だった…」としみじみ感じます。渡部さんは寄付に本の上梓に―生き急ぎ説や終活説がありますが―本書には並々ならぬ想いがあり、公刊は冥利に尽きます。以下、(A)20名の方々から頂戴した推薦の御言葉、(B)マンガ制作費●百万円…などの秘話を綴りました。もしお時間があればご高覧ください。

渡部友一郎『攻めの法務 成長を叶える リーガルリスクマネジメントの教科書』 https://www.amazon.co.jp/dp/4817848650/ | Amazon第1位 (3/11,法学新着,予約開始)

きっと、法律家・法務部門・ビジネスの皆様に喜んでいただけると思います。

(A)書籍案内(画像ご参照)

◯名取勝也弁護士(アップル・ファーストリテイリング・日本IBMの元最高法務責任者
経営支援の観点からリーガルリスクをマネジメントするための最良の書といえる

◯平野温郎 先生(東京大学教授)
最適解を見出すリーガルリスクマネジメントの神髄を学ぶ渾身の作

◯羽深宏樹 先生(京都大学特任教授)
正解のないワクワクする法務へ

◯馬田隆明 先生(東京大学FoundX ディレクター)
リスクの解像度を上げてチャンスに変える!スタートアップも必携

◯平泉真理弁護士(グラクソ・スミスクライン株式会社 法務担当取締役)
まさか、マンガにしてしまうとは! 革新的なリスクテイクの教科書

◯依田光史 氏(アビームコンサルティング株式会社 執行役員 CLO)
新入社員の頃の自分に読ませたい

◯高野雄市 氏(三井物産株式会社 執行役員 法務部長)
信頼される法務担当者を目指すならば、本書を読んで自分に向き合ってほしい。

◯藤原総一郎弁護士(長島・大野・常松法律事務所)
これは、クライアントマネジメントの教科書でもある

◯藤井康次郎弁護士(西村あさひ法律事務所パートナー)
産業育成型弁護士の開拓書

◯堀 天子弁護士(森・濱田松本法律事務所パートナー)
イノベーションに関わるすべてのロイヤーにとって必読の書

◯前田敦利弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー)
『リーガルリスクがあります』を卒業し、ビジネスと伴走していくための教科書

◯白石和泰弁護士(TMI総合法律事務所パートナー)
マンガで明快!“No”と言わない伴走型企業法務への必読書!

◯西田章弁護士(弁護士ヘッドハンター)
法務最先端を疑似体験する読者の人材市場価値は向上するだろう

◯松尾剛行弁護士(桃尾・松尾・難波法律事務所)
企業法務に関わる全ての人必読の法的リスク管理の「バイブル」

◯染谷隆明弁護士(池田・染谷法律事務所 代表)
法務のマインドセットを学ぶ最良書

◯酒井貴徳弁護士(法律事務所LEACT 代表)
理想と現実の狭間で葛藤する企業法務人材に向けた実務必携の一冊

◯瀧俊雄 氏(株式会社マネーフォワード執行役員CoPA)
あなたの判断で、世界を変えに行こう!

◯吉兼周優 氏(株式会社Azit 代表取締役CEO)
イノベーションを起こすには、主人公のような法務パートナーが必要です

◯門奈剣平 氏(株式会社カウシェ 代表取締役CEO)
社会の前進を生みだす「イネーブル法務」に生まれ変わること間違いなし

◯大見周平 氏(株式会社Chompy 代表取締役)
DeNA時代から「事業部の懐刀」であった戦友の手紙だ

※順不同:肩書は2023年2月時点:個人のご見解です。

◯筆者の余談ワン・ポイント

帯を外すと…法律家・法務部門の高尚な本棚に置いても、あら不思議!マンガの文字・要素はなく、真面目な基本書・専門書として、本棚を汚すことなく、ご蔵書と仲良く同居いただけます。他方、帯ではマンガ要素の視認性も持たせるなど、極めて徹底してこだわりました。詳しくは 添付画像2点 及び https://www.amazon.co.jp/dp/4817848650/ のデザインをご高覧ください。


(B)制作秘話


(1/7) 書籍の「旅」のはじまり

書籍の「旅」はスタートアップでした。2020年以降、推計2,000人超・30回以上の講演会(プライム企業法務部様での講演を含む)を通じ、講演の言葉では語りきれない何かが課題となっていました。

└「契約書審査が業務。事業価値を共創する法務?…正直ピンとこない。」
└「1人法務だから…攻めの法務は独習できない。」
└「弁護士に事業の成否は関係ない。法務とは単純作業だ。」

などのお声がこの本のスタート地点でした。


(2/7) 課題解決の着想(心理学の講義)

課題解決のヒントは、コロナ在宅を契機に学び始めた「心理学(学士/3年次編入)」(23年3月卒業:認定心理士予定)の講義。バンデューラのボボ人形実験の解説の際に、教授がTeamsに投影したスライド。

「自分では行動せずに他者の体験を見聞きすることは代理経験と呼ばれ、この学習は観察学習(モデリング)と呼ばれる」

…そのとき、「これだ!!代理体験が課題解決いかせる!」思わず叫び、オンライン講義中の自宅の椅子から立ち上がりました。

今の職場で「経営に資する法務」を直接経験(学習)することに代え、個人単位で観察学習ができる「マンガ」(高クオリティの本物のマンガ)を通じて、六法で条文を引くように、誰しもが独学できる「攻めの法務」の基本書が作れる(かも)。着想した瞬間でした。


(3/7) 新しい困難(マンガ…好き、しかし、作り方…知らない)

しかし、私はマンガは買えど読めど、その一方で、マンガ制作の能力・経験はゼロ、まして、プロダクトを作る人脈もゼロでした。皆様が「さあ、今からマンガを作ってください」と言われても右往左往する、おそらく皆様と全く同じ状態でした。

試行錯誤の末、ジャンプ・サンデー・マガジン等のコミックではなく、売れているビジネス系のマンガを片っ端から分析しました。

そして、シリーズ112万部突破のベストセラー『伝え方が9割』のマンガ版(シナリオ:星井先生、作画:大舞先生)の伝え方に感銘を受け、この本を、ベンチマークすることに決めました。

私は、このときから、シナリオ・ネームの星井先生・作画の大舞先生…この最高峰の2人で作りたいと恋い焦がれるようになりました。

悪魔「無理だぞ、素人さん。恥ずかしいぞ、やめておけよ。」

そういう「諦めの悪魔」の囁きもありましたが、日々サポートしているスタートアップの起業家らの見様見真似で、熱い想いをまとめ、ブログにあったメールアドレスに、丁寧にご連絡を差し上げ、足を運び、両先生へ想いを伝えました。妥協なき仲間集めこそが、スタートアップの第1歩といつも皆様仰っていたからです。

神仏に感謝、人生の幸運がここにあり、両先生がお力を貸してくださり、ついに制作開始が決まりました。

ところが、さらに両先生と話をしていると、素人には驚きと勉強になることばかり、例えば、高クオリティのビジネスマンガ制作には、下記①〜③のような考慮が必要でした。

└① 100頁作る(原作→シナリオ→ネーム→作画)のに最低1年。費用も、シナリオ・ネーム・作画全部で約200万円程度を要する(理由は主に③)。
└② 喜怒哀楽が皆無な法律文書 vs マンガ(感情を伴い、かつ、コマ・ページめくり―例として、ジャンプ・サンデーを思い出して欲しいのですが― 右上→左下に流れる) は異なるシナリオ及びwriting技術を要する
└③ ビジネス漫画100頁を超える作画は極めてタフ。経験がないと途中で断念する漫画家さんもいるほど。作画くださる漫画家の画力以上に経験値が重要。


(4/7) プロトタイプは自分で作る!前例がないなら、リスクマネーも自分で出す!

幸い、弁護士ドットコム社の橋詰さん・松本さん・日本加除出版様のおかげで日の目を見た(冒頭のお二人がいなかったら法律英単語®はそもそも世に出ていなかったです)拙著『法律英単語』の経験が生きました。

マンガ制作開始時に、実は、出版社はまだ決まっていなかったのです(マンガは制作費の全額を貯蓄を切り崩して作りました)。しかし、前例がなくても、卓越した着想・構想とクオリティを伴えば、世界の誰かがきっと見ていて、拾ってくださるというリスクテイクのマインドでした。むしろ、スタートアップの皆様の教え、そして、法律英単語®の経験からも、目に見える「プロトタイプ」こそが重要だと考えました。

出版社様が出版を決めお金を出してくれるから、ではなく、自分が皆様・世の中に役立つと信じたものにリスクマネーを自分で供給し新しいプロトタイプを作る。そういう姿・勇気を起業家の方から教わった気がします。スタートアップの起業家を見ていて、自分が動かないと世の中は変えられない、お役に立てない、ということは肌身に染みて理解できました。

事実、出版社様の状況をつぶさにヒアリングしていると、昨今は、出版業界の厳しいご事情も相まって、「売れる蓋然性がある本」以外は中々各社企画が「社内」で通りにくいと耳にしております。

社内会議の「売れるか否か」は、察するに、類書や過去の先例に寄るところが大きく、法律英単語®や本書のような前例がない書籍企画には、当然、投資・リスクを回避したいという方向になりやすいと言えます。いわんや、通常の書籍には不要な「初期マンガ制作費用200万円を出して欲しい」と言っても、売れるかがわからないのにお金を出しようがありません(私が出版社に勤めていても消極的になると思います)。

だからこそ、「プロトタイプ」(マンガなら「ネーム」版)が、信じてくださる少数のチームを生み出し、チームにプロダクトを信じていただけたら、チームが出版社様全体を動かしてくださると言えます。著者個人で動くのではなく、スタートアップのように「プロトタイプ」を中心に、この本が世の中を変えてくれる、というチームを丁寧に作っていきます。

この投稿をご覧の方で、将来「書籍の形で新しいプロダクトを」という法律家・法務部門の方は、出版ビジネスの近時の状況・ペインポイントも考え、リスクマネーは全部自分で最初に貯金から拠出するくらいの方が、世のお役に立つであろうと信じるプロダクトを送り出すには丁度良いかもしれません(勝手な素人の私見です)。


(5/7) 更に謙虚な姿勢が重要でした

この大変なプロセスを「やりがいがある」として支えていたのは、スタートアップの起業家同様、純粋な「想い」でした。

すなわち、「法律家・法務部門は今以上にもっと経営者・事業部門に喜んでもらえ、かつ、社会的にもより大きな信認・期待を得られる存在として、日本の国際競争力の源泉の1つになれるはず」という(いつものクソ真面目な私の)「誰かのお役に立ちたい!!」との単純な気持ちでした。

また、周りのスタートアップの起業家の姿勢から学ばせてもらっている通り、「自分は何者でもない。教えていただく。」ことをいつも以上に大切にいたしました。謙虚な姿勢でいたからこそ、今回も多くの教えをいただけたと思います。


(6/7) 「渡部さん、もちろんですよ。」…と応援してくださる方々

マンガ編が完成したときは感無量でした。
解説及び講義編を脱稿し、本の体裁が徐々に出来上がってきました。

「拙著に推薦の言葉をいただけないでしょうか」

恩師・恩人で尊敬する弁護士・企業様の法務役員・経営者の方々に、一生懸命作るも(このような本に…と)やや恥ずかしい気持ちでメールいたしました。お立場上難しいため、匿名でも嬉しいです…正直、そのように思っておりました。

涙いたしましたのは、皆様、ご快諾くださり、素晴らしい言葉をお寄せくださり、中には広報の許諾のため骨をおってくださる方々もいらっしゃいました。(A)の推薦文には、1つ1つ、格別の感謝の気持ちをもっております。ほとんど何もできていない私のために、本当に皆様ありがとうございました。身に余る光栄以外のなにものでもないです。


(7/7) 最後に:御礼と短い人生

Life is too short for what-ifs.

私の人生も、長い歴史から見れば、塵芥の如く、短く儚いと思いますが、この本を、多くの敬愛する方々とともに、スタートアップのようにゼロから作れたことは、生涯忘れられないと思います。

ユングは40歳を形容し『人生の正午』と言いましたが(50歳、60歳等捉え方は異なる模様)、万が一、私の人生がいつ幕を閉じようとも、この本が、若い方や後輩のお役に立つと思うと幸せな人生だったと思います。

法律家・法務部門がクライアントを支える時代が続く限り、本質は変わらず、依頼者のパートナーとして、もっともっと喜んでいただけるとよいなと思います。

心を込めて作った本が、日本の国際競争力の強化につながるという期待も込めつつ、どうか皆様やそのチーム・後輩たちのお役に1mmでも立てば嬉しいです。

最後に、浅学菲才の私も本書も、至らぬところばかりです。
引き続きご指導ご指導をどうぞよろしくお願い申し上げます。

渡部友一郎『攻めの法務 成長を叶える リーガルリスクマネジメントの教科書』 https://www.amazon.co.jp/dp/4817848650/

2023.3.12
渡部友一郎

P.S.
今回頂戴する印税は、法律英単語®同様、全額について、法学への寄付・後輩への寄贈に使わせていただきます。これといった物欲も日々特になく、拙著及びその収益により、二重三重に、頂いた学恩等に報いることができたらと考えております。本書の「成長を叶える」は、手にとってくださる読者自身、そして読者が支えたい会社・クライアントの成長を叶えたいという以下の想いに基づいております。

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ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。


(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

渡部推薦の本丨足りない、は補えばいい