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◯✕ 問題<正解は末尾>
次の文は正しいか?― 職場の孤独感の主因は、リモートワークなどの勤務形態である。
Constance Noonan Hadley, Sarah L. Wright (2025). We’re Still Lonely at Work, It’s time for organizations to take a new approach, Harvard Business Review, 102(6), 68–77.
Constance Noonan Hadley と Sarah L. Wright による研究基づくと、以下の「4つの誤解」が職場の孤独感に対する非効果的な対策を引き起こしている。
- 孤独感はリモートワークのせい:Gallup の「2024 State of the Global Workplace」レポートでは、完全リモート勤務の従業員がやや孤独を感じやすい。しかし、主因は、勤務形態ではなく「社会的機会の不足」及び「個人の性格(例: 内向性)」が大きい。
- チームに配属すれば孤独が解消される:INSEAD の Mark Mortensen との共同研究によれば、チームでの作業が期待通りの親密さを提供しない場合、孤独感がむしろ増加する。
- 孤独な従業員は「必要以上に」つながりを求める:実は、「孤独感」と「つながりを求める欲求(need to belong)」の間に相関はない。孤独感は性格よりも職場環境による影響が大きい。
- 孤独感は個人の問題である:多くの参加者が異なる職場環境で孤独感の有無が変わったと述べており、職場環境が、孤独感に直接影響していることが示されている。
<本日の答え合わせ>
◯✕ 問題
次の文は正しいか?― 職場の孤独感の主因は、リモートワークなどの勤務形態である。
答え: 誤り
解説: 孤独感の主因は勤務形態ではなく、会社が提供する社会的機会や文化である。
今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。
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(了)
※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。
「勉強時間なんて、忙しすぎて作りようがない」―大人になった私達に広く共通する悩みです。30代前半、私は、言い訳(他責含む)を止めて、答を早朝勉強に求めました。今でも、毎朝4時台に起床し、机に向かいます。ここでは、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された論文をノロノロ読み、後日、講演・執筆で利用できそうな気になる論文を備忘的にまとめています。この論文は、私自身、時々、リモートワークで孤独を感じることがあるので(なお、リモートワークが要因であるかは本文で確かめて下さい)、とても興味深く勉強しました。
(*)英語力が乏しいためノロノロとテクノロジーの力を借りて整理しています。学びがある雑誌で、私もファンの1人です。よろしければ、HBR定期購読(定期購読サイト)をご検討ください。