『ご注意!なんちゃって”データに基づく意思決定”(1/3)』丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号24年9−10月号

「勉強時間なんて、忙しすぎて作りようがない」―大人になった私達に広く共通する悩みです。30代前半、私は、言い訳(他責含む)を止めて、答を早朝勉強に求めました。今でも、毎朝4時台に起床し、机に向かいます。ここでは、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された論文をノロノロ読み、後日、講演・執筆で利用できそうな気になる論文を備忘的にまとめています。

データに基づく意思決定!―かっこいい響きです。本論文は、データに基づく意思決定に潜むビジネスリーダーの誤りを鋭く指摘します。法務から経営法務人材にアップレベルを目指す方々必見。

(*)英語力が乏しいためノロノロとテクノロジーの力を借りて整理しています。学びがある雑誌で、私もファンの1人です。よろしければ、HBR定期購読(定期購読サイト)をご検討ください。

Michael Luca and Amy C. Edmondson (2024), Where Data-Driven Decision-Making Can Go Wrong, Five pitfalls to avoid, Harvard Business Review, 102(5), 80-89.

重要ポイント[1/3]: 因果関係と相関の誤認の回避

筆者らの研究によれば、データに基づく意思決定(decision-making)において、「因果関係(causation)」と「相関(correlation)」とを混同することが多くのビジネスリーダーに見られるという。例えば、eBayの広告戦略の例では、Googleでの検索広告(への出稿)が売上を増加させると信じられていた。しかし、カリフォルニア大学バークレー校のスティーブン・タデリス率いるチームが実施した実験によって、広告は、既に(広告を見る前から)eBayに訪れる可能性が高い人々をターゲットにしていたため、売上増加は広告によるものではなく相関関係に過ぎなかったことが判明した。

経営のリーダーは、データの収集方法や因果関係が適切に示されているかを確認するため、調査が、ランダム化比較試験(randomized controlled trial)[もう一歩深く学びたい人のための日本語サイト]や自然実験(natural experiment)日本語サイト]によって行われたかを調査する必要がある。データが示す因果関係の正確性(causality)をしっかりと判断しなければならない。

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

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