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倉橋雄作弁護士丨4.5h有料セミナーで探った先輩(日経弁護士ランキング3位)の強さの秘密👑

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こちらのコーナーでは、組織内弁護士・法務部員としての日常で学んだ気付きを短くご紹介します。学びの途上でまとめた内容ですが、皆さまが新しい情報に出会うきっかけになれば幸いです。

倉橋雄作弁護士のセミナー基本情報

会社法の体幹を鍛えよう~押さえておきたい7割の基本と掴んでおきたい3割の最新動向~【 申込締切 】(商事法務様)

はじめに

東京大学ロースクールの先輩である倉橋雄作弁護士(以下、敬意を込めて「倉橋先輩」と書かせていただきます)が、会社法とコーポレートガバナンスの最新動向を4時間半で体系的に解説する有料セミナー「会社法の体幹を鍛えよう~押さえておきたい7割の基本と掴んでおきたい3割の最新動向~」(商事法務)を開催されました。私は、半休を取得して自費参加し、合計113枚に及ぶレジュメを手に取ることで、倉橋先輩の圧倒的な人気と実力の源泉を体感いたしました。

本稿では、日経「企業が選ぶ弁護士ランキング」など信頼性の高い情報を基に倉橋先輩のご略歴をご紹介した上で、実際に受講して感じた「3つのクライアントから指示される秘密🦾」をご紹介いたします。

さらに、商事法務様の本セミナーは企業法務部門にとっても、また法務担当者個人にとっても、時間と費用を投じる価値が極めて高い「学びの場」でございました。オンラインで視聴できるオンデマンド学習も可能になるそうですので、ぜひウェブサイトをご確認ください。<ウェブサイト上では締切になっておりますが⋯果たして>

倉橋雄作弁護士のご経歴

1980年兵庫県ご出身。2004年に東京大学法学部をご卒業後、2006年に同ロースクールを修了されました。2007年に弁護士登録後は中村・角田・松本法律事務所で研鑽を積まれ、2013年にはオックスフォード大学にて法学・ファイナンス修士号を取得。2023年に倉橋法律事務所を開設され、現在は東京大学ロースクール非常勤講師も務めておられます。企業価値向上や機関投資家対応をテーマとする著書・論文等は、20を超え、コーポレートガバナンス実務の第一人者の一人として認知されています。

また、日経「企業が選ぶ弁護士ランキング」では企業法務(会社法)分野で2022年に2位、2023年・2024年には3位と、3年連続でトップ3入りを果たしておられます。これらはいずれも上場企業法務部門からの高い支持に基づくものであり、専門家・依頼者双方からの厚い信頼が窺えます。

(参考)弁護士ランキング 企業法務全般・詳報

倉橋先輩の濃密な講義を体験して

今回のセミナー「会社法の体幹を鍛えよう」では、株主総会・取締役会の「現在地」(実務の伝統的なやり方)を確認しつつ、アクティビスト対応やモニタリングモデルの進展なども念頭に、実務上のホットトピックが網羅的に整理されました。条文や裁判例を丹念に追いながらも、「ここから先は前例がないが、こう考えれば会社法上の整合性が取れる」といった踏み込んだ示唆が随所に散りばめられ、スライドだけでは得難いニュアンスを倉橋先輩ご自身の語りと板書が補完しておられました。受講者がペンを走らせる手を止める暇のない、実に充実した時間でございました。

倉橋先輩が依頼者に愛され・支持される三つの理由(私見)

1. 深い制度解釈に基づく次の実務の提示

倉橋先輩の論文や座談会記事、さらに今回のセミナーを通じて確信したことは、教科書的な説明にとどまらず、制度趣旨に立ち返った上で新しい運用の可能性を明快に示してくださる点が、この上なく法務部門の担当者には嬉しいということです👏 株主総会の議事進行や取締役会の議題設定といった従来の慣行を問い直し、より合理的で投資家との対話にも資する運用へ導く提案力は、変革期に直面する企業にとって極めて頼もしいものです。

「他の会社でも伝統的にこうやってます」
「昨年も一昨年もこの方法だったので儀礼的に踏襲します」

そのような担当者の思いを汲み取らない思考停止したようなアドバイスではなく、常に頭を動かして、担当者や現場の悩みを汲み取っていらっしゃるのではないかと拝察しています。

2. 緻密なリスクラインの見極め

次に、中村直人弁護士直伝ではないかと想像しておりますが、「裁判官がどこで線を引くか」を読む、経験に裏打ちされた「感覚の鋭さ」が際立ちます。ジュニアアソシエイト弁護士(当時の私)によくありがちな「決議取消事由となるリスクがある(終)」と警鐘を鳴らすのではなく、「訴訟になってもこの条文と裁判例、さらに、これこれの事実関係があれば十分に防御できる」と具体的に示されるため、経営陣も安心して判断ができるのだと思います。倉橋先輩は、中村直人先生を「お師匠さん」とお呼びになりますが、まさに剣術のように、リディゲーターとしての裁判所での経験が、実務でのプラクティカルなアドバイスに直結しているのだと、背中を見て、私はそう強く感じました。

3. 穏やかでオープンな対話姿勢

初めのご挨拶から穏やかなトーンで、「ここは私見ですが」と主観と客観を明確に区別して語られる姿勢が印象的でした。質疑応答では参加者の背景を丁寧にくみ取りながら、「そのご事情でしたら、このように整理できますね」と即座にカスタマイズ。立場や社風の異なる企業担当者も緊張が解け、率直に課題を共有していました。この対話力こそ、紹介案件やリピーターを生む大きな要因であると拝察いたしました。

受講をおすすめする理由

さて、本セミナーは、

  1. 組織全体(スポンサーである会社の法務部)としては、コーポレートガバナンス改革の潮流を踏まえた実務運用の最新知見を一気に吸収でき、社内規程やガイドライン改訂の説得材料が豊富に得られる点
  2. 個人(受講者個人)としては、条文と判例を軸に思考する「法務筋トレ」を実践的に体験でき、若手から中堅の法務担当者が基礎力と応用力を同時に鍛えられる点

という二重の価値を提供してくださいます。レジュメだけでは味わえないプロフェッショナルの思考プロセスを間近に見ることができる貴重な機会でございます。

個人的には、毎年、株主総会を担当している法律事務所のアドバイスが代わり映えせず、結局のところ、前年(その前の前の前の)のコピペで踏襲されており、本当に自分の会社の株主総会や取締役会はこのままで良いのだろうかと言うふうな経営陣の疑問や根源的な問題に触れたときに、このセミナーを受講していただくと、「なんだ!自分の会社の外では、時間が流れていた」といった龍宮城的な体験ができるかもしれません。

Eメールの案内では、7月24日からオンラインでの受講の申し込みも可能になると言う記載があったのですが、現在(7月30日時点)はウェブサイトでは申し込みが締め切りとなっております。状況については私は把握していないのですが、ご関心があれば、別途ご確認をいただければ幸いでございます。

まとめと次の一歩

倉橋先輩の講義は、会社法の「体幹」を鍛え直すと同時に、最先端の経営課題に対して法務がどのように先回りできるかを示してくださる、実践的かつ示唆に富んだ学びの場でした。日経ランキング上位という客観的評価に納得がいったのはもちろんのこと、穏やかな対話姿勢と大胆な提案力が共存する稀有な魅力を確認できた点も大きな収穫でございます。

オンデマンド配信もご用意いただいておりますので、会場参加できなかった方も「今からお申し込みができる」ので、ぜひご検討くださいませ。きっと「次の実務」を描くためのヒントが得られると確信しております。

最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。

関連情報

[外部サイト]

  1. 会社法の体幹を鍛えよう~押さえておきたい7割の基本と掴んでおきたい3割の最新動向~【 申込締切 】(商事法務様)
  2. 倉橋法律事務所 公式ウェブサイト
  3. (参考)日本経済新聞丨弁護士ランキング 企業法務全般・詳報

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(了)

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