速報/御礼丨リーガルリスクマネジメントの教科書 重版へ(詳細はこちら)

『プラットフォーム事業をやろう!と社内アイデアがでたら読む論文 (2/3)』丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号24年7−8月号

「勉強時間なんて、忙しすぎて作りようがない」―大人になった私達に広く共通する悩みです。30代前半、私は、言い訳(他責含む)を止めて、答を早朝勉強に求めました。今でも、毎朝4時台に起床し、机に向かいます。ここでは、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された論文をノロノロ読み、後日、講演・執筆で利用できそうな気になる論文を備忘的にまとめています。

我が社も新規事業として「プラットフォーム事業(マーケットプレイス事業)をはじめよう!」と役員が言い出したら、こちらを手渡して、再考・検討をお願いしましょう。私自身もAirbnbに9年おりますが、非常に良くまとまった論文だと思います。なお個人の見解であって会社の見解ではありません。

(*)英語力が乏しいためノロノロとテクノロジーの力を借りて整理しています。学びがある雑誌で、私もファンの1人です。よろしければ、HBR定期購読(定期購読サイト)をご検討ください。

Andrei Hagiu and Julian Wright (2024). Will That Marketplace Succeed, Before launching or investing in one, ask these critical questions. Harvard Business Review, 102(4), 94-103.

重要ポイント[2/3]: マーケットプレイスの分散度と競争力への影響

次に、筆者らは、マーケットプレイスの成功には、売り手と買い手の分散度(fragmentation)が重要な役割を果たすことをあげ、分散度への注目を促す。なぜなら、少数の大規模プレイヤーに依存する市場は、手数料の引き下げ要求や競合への乗り換えリスクが高まりやすい。逆に、分散度が高い市場(fragmented)では、取引の数と参加者の多さがネットワーク効果を強化する。具体的には、10人の売り手と買い手が月に1000ドルの取引を行うマーケットプレイスと、100人の売り手と買い手が月に10ドルの取引を行うマーケットプレイスとを比較した場合、同じ取引額でも後者(100人の売り手と買い手が月に10ドルの取引を行うマーケットプレイス)のほうがネットワーク効果が強いと判断する。このため、航空機メンテナンス(aircraft maintenance)のように少数のプレイヤーしか存在しない市場では、マーケットプレイス事業は、成功の可能性が低くなる。また、筆者らは、市場の分散度は全国的またはグローバルに見える場合でも、実際に事業を展開する地域での分散度(local areas)を考慮することが必要であると説く。

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

[定期購読のおすすめ / I strongly recommend/encourage your subscription to the esteemed HBR. It’s truly meaningful.]

HBR定期購読(定期購読サイト

[関連記事]

***

ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。


(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

渡部推薦の本丨足りない、は補えばいい