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『AIプロジェクトを軌道に乗せる―5つのステップ』メモ(2)丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号23年11−12月号

毎朝4時台に起床して、なんとか勉強時間を捻出しています。さて、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された論文をノロノロ読み、後日、講演・執筆で利用できそうな気になる論文を備忘的にまとめています。

最新号の特集の1つです。今後、私達法律家・法務部門のメンバーがその仕事にAIツールを開発・導入していく上でも、5つのステップは参考になりそうです。第1回から第3回に分けて講演などで利用できそうな関心のあった要点のみをメモしています。

(*)英語力が乏しいためノロノロと順次、テクノロジーの力を借りつつ整理しておりますが、毎号素晴らしい学びがある雑誌で、私もファンの1人です。よろしければ、Blogをきっかけに、HBR定期購読(定期購読サイト)をご検討ください。

Bojinov, Iavor (2023). Keep Your AI Projects on Track – Most go off course To make sure yours succeed consider these five steps, Harvard Business Review, 101(6), 53-59.

メモ丨選定、開発、評価、採用、管理の5つのステップ

3. AI開発の実務と標準化の重要性

AIプロジェクトが承認された後、ユーザーのニーズに合わせた開発作業が開始されます。

この複雑なプロセスには、LinkedInやNetflixといった企業が開発したツールや、DatabricksやSnowflakeなどが提供するサービスが役立ちます。

マルコ・イアンシティとカリム・ラカーニはこれを「AIファクトリー」と呼んでおり、開発速度の向上とプロセスの標準化を促進します。

2022年の実験では、開発プロセスの自動化ツールがモデル精度を30%向上させることが示されました。効率化と質の向上に向けて、リーダーはAIファクトリーの構築と、倫理的な問題への対応を考慮すべきです。

4. AI製品評価のプロセスとその課題

AI製品の開発後、広範な採用を促進する前に、その影響を評価する必要があります。

金科玉条とされる評価方法はA/Bテストであり、ランダムにユーザーを割り当て、エンゲージメントや満足度などを測定します。

しかし、開発中の高い予測精度を示しても、AI製品が価値を提供しない場合があります

その理由は、①AIが組織内の他の製品やシステムと相互作用すること、②トレーニングデータが実際のユーザーを代表していないこと、③負のフィードバックループを無意識に作り出す可能性があること、④そして現実世界の変化に適応できないモデルが存在することです。

また、リンクトインで2021年に行った研究では、早期のフィードバックが最終製品を大幅に向上させることが示されています。

A/Bテストは、革新のリスクを低減し、実験が有意な負の影響を及ぼす可能性があると判断された場合に直ちに停止するモニタリングを可能にします。

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

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(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

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