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『ステークホルダー資本主義』メモ (2/4)丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号23年9−10月号

上記最新号のP108-119に掲載されています。

ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された論文をノロノロ読んでおります。後日、講演や文献で利用できそうな気になる論文を備忘的にまとめています。『ステークホルダー資本主義』―私自身が解像度が低かった当該概念について、4類型があることまでしっかり把握しておらず、大変勉強になった論文でした。本当にハイレベルな概要にとどまりますが、お役に立てば幸いです。本日は第2類型の部分です。

なお、英語力に乏しく、自身の理解に限界があるため、必ず、ご自身で原典をご購読・ご精読いただけたら幸いです。

Lynn S. Paine (2023). What Does “Stakeholder Capitalism” Mean to You? – A guide to the four main types, Harvard Business Review, 101(5), 108-119.

メモ丨第2類型: Classic Stakeholderism

第2類型: Classic Stakeholderism

Classic Stakeholderismとは

ステークホルダーの利益の尊重: Classic Stakeholderismは、一部のステークホルダーの利益を尊重し、重視すべきだと主張する。これは、倫理的あるいは法的な基準により守られている利益を、単なる希望や欲望よりも優先するという考え方に基づく。

経営者の役割: 1970年のMilton Friedmanの「New York Times」寄稿記事では、企業は「欺瞞や詐欺を排除した」競争を行うべきと述べ、ステークホルダーを欺く行為を非難した。この立場は、1981年のビジネスラウンドテーブルの声明でさらに強調されている。

Classic Stakeholderismの課題

  • Classic Stakeholderismは、ステークホルダーと社会の利益を堅守するが、どの利益を重視するかの決定は簡単ではない。例えば、大規模なリストラを伴う経営判断など、複雑な選択が必要な場面が存在する。
  • Classic Stakeholderismは、相反する利益を比較し、最小のダメージをもたらしながら最大の幸福を追求する方法として「process of deliberation」を提案する。
  • 批判的な立場からは、トレードオフを解決する明確なルールの欠如が疑問視されている。

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

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(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

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