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『AI時代のリスキリング』特集メモ(5・終)丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号23年9−10月号

AI時代の「リスキリング」について考察された、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された、自学自習用に、論文を少しずつまとめます。企業はリスキリングを自社だけの課題と考えがちだが、政府、産業界、学界、非営利組織(NGO)など、多くのプレイヤーが関与すべきエコシステムという点は日本での動きを見ていても軌を一にしていると感じます。

Jorge Tamayo, Leila Doumi, Sagar Goel, Orsolya Kovács-Ondrejkovic, and Raffaella Sadun (2023). Reskilling in the Age of AI: Five new paradigms for leaders and employees, Harvard Business Review, 101(5), 56-65.

メモ (5) リスキリングはエコシステム全体で実施すべきの章
  1. 多様な俳優の役割
    • 企業はリスキリングを自社だけの課題と考えがちだが、政府、産業界、学界、非営利組織(NGO)など、多くのプレイヤーが関与すべきエコシステムであるとの認識が高まっている。
    • 単一の組織よりも企業の連合がリスキリングにおいて効果的である場合がある
  2. 産業間のパートナーシップ
    • 企業は競合を単なる競争相手としてではなく、共同で訓練プログラムを実施するパートナーとして連携することが推奨されている。
    • これにより、例えば先端のAIスキルのような特定の能力への投資で必要とされる知識やリソースを共有することができる。
  3. 非営利組織(NGO)との連携
    • 非営利のリスキリング組織は、労働力で代表されていない集団と連携している。企業がこれらの非営利組織と協力することで、多様な才能にアクセスし、雇用の機会を拡大できる。
  4. 教育機関とのパートナーシップ
    • 企業は、地域のカレッジや訓練プロバイダーと連携することで、リスキリング努力を強化する多くの利点がある。
    • 例として、BMWはドイツの連邦雇用庁と産業商工会議所と協力して、産業用電気技師を対象としたリスキリングプログラムを展開している。
  5. 成功への道の問題点
    • 記事では、企業が取り組んでいるリスキリングプログラムの成功要素を一般化して拡大する方法、および何が実際に機能するのかを測定と評価する厳密性が不足していると指摘されている。
    • 技術の急速な進展に対応するためには、これらの課題を解決する必要がある。

(完)

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

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(了)

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