『AI時代のリスキリング』特集メモ(4)丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号23年9−10月号

AI時代の「リスキリング」について考察された、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号(英語)に掲載された、自学自習用に、論文を少しずつまとめます。リスキリングの背後に隠された「企業の真の理由」を包み隠さず話す必要があるという点は納得です。

Jorge Tamayo, Leila Doumi, Sagar Goel, Orsolya Kovács-Ondrejkovic, and Raffaella Sadun (2023). Reskilling in the Age of AI: Five new paradigms for leaders and employees, Harvard Business Review, 101(5), 56-65.

メモ (4) 従業員がリスキリングに参加する動機の章
  1. 従業員の説得の難しさ
    • 多くの企業は、従業員にリスキリングプログラムに参加するよう説得することが大きな課題であると報告している。
    • しかし、BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)のデータによれば、68%の労働者は自分たちの業界での変動を認識しており、競争力を保つためにリスキリングする意志がある。
  2. 従業員をパートナーとして扱う
    • リスキリングが組織の変革や職の喪失につながる可能性があるため、企業はその理由や機会についてオープンに話すことを避けがちである
    • しかし、従業員がプログラムの背後にある理由を理解し、それに一役買っている場合、参加する可能性が高くなる。
  3. 従業員の視点からプログラムを設計
    • Amazonの「Career Choice」プログラムは参加者に学士号から資格まで追求する機会を提供し、そのすべての費用を前払いしている
    • これはプログラムを拡大するための重要な要素となっている。
  4. 時間と注意を十分に確保する
    • リスキリングは職種の変更を伴うため、集中的な学習が必要である。
    • Vodafoneは年に4回、従業員が学習と個人的な成長に専念できる日を設けている。
  5. 時間制限のある業界での取り組み
    • Iberdrolaは、新技術を導入するにあたり、3,300人の時間給で働く従業員をリスキリングする必要があった。企業は、フロントラインのマネージャーと密接に連携して、研修時間が業務に影響を与えないようにした

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

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(了)

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