『AI時代のリスキリング』特集メモ(2)丨ハーバード・ビジネスレビュー最新号23年9−10月号

AI時代の「リスキリング」について考察された、ハーバード・ビジネス・レビュー最新号に掲載された論文をまとめます。

Jorge Tamayo, Leila Doumi, Sagar Goel, Orsolya Kovács-Ondrejkovic, and Raffaella Sadun (2023). Reskilling in the Age of AI: Five new paradigms for leaders and employees, Harvard Business Review, 101(5), 56-65.

メモ (2) リスキリングは、全管理職の「責任」の章

リーダーシップとマネジメントの全員がリスキリングに責任を持つ

従来、リスキリングは主にHR(人事部門)の責任とされてきましたが、最近のBCGの報告によると、企業戦略とリスキリング努力との明確な関連を持つ企業はわずか24%しかありません。そのため、戦略的な成功には組織全体がリスキリングの重要性を理解し、持続的な努力が必要です。

シニアリーダーシップによる戦略的リスキリング

多くの企業では、CEOやCOOがリスキリングの戦略的重要性を社内で強調しています。例として、Ericssonはデジタルトランスフォーメーションの一環として多年にわたるアップスキリングとリスキリングの戦略を展開しています。このプロジェクトは高度に優先され、過去3年で15,000人以上の従業員がAIとオートメーションのトレーニングを受けました。

経営者レベルでのリスキリングの実施と評価

CVSやAmazonでは、各ビジネスリーダーが会社の目標に合わせてリスキリングプランを設計および実施する責任を持っています。

特にAmazonでは、リスキリングコア戦略としてリーダーシップマニフェストで明示的に取り上げられています。

小括

リスキリングは、単なるHRの課題ではなく組織全体の責任です。成功には、戦略とリスキリングを密接にリンクさせ、トップマネジメントからの明確なコミットメントと評価が不可欠です。

今日はここまで。引き続きどうぞよろしくお願いします。1歩1歩。

[関連記事]

***

ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。


(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

渡部推薦の本丨足りない、は補えばいい