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【速報】法務 AIの最前線|弁護士ドットコム「Legal Brain エージェント」体験レポート

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こちらのコーナーでは、組織内弁護士・法務部員としての日常で学んだ気付きを短くご紹介します。学びの途上でまとめた内容ですが、皆さまが新しい情報に出会うきっかけになれば幸いです。

はじめに ― Legal Brain エージェントに触ってみた

私たちが法律事務所の図書館の隅から隅まで書籍を調べ、コピーを取り、足りない資料があればスタッフの力を借り、時には弁護士会や国会図書館まで足を運んで脚注の奥に眠る文献を探し当ててきました。その喜びと付加価値を、今や AI エージェントが私たち以上の精度と速度で実現する時代が到来しました。

弁護士ドットコムの 「Legal Brain エージェント」(https://legalbrain.com) は、法律事務所のアソシエイトやパラリーガルと同じく、信用できないインターネット検索を用いず、図書館に所蔵された信頼できる書籍・判例・ガイドライン等の法的に重要な一次リソースだけを情報源とします。従来 10〜30 万円をかけて法律事務所に外注していたリーガルリサーチも わずか 30 秒 で完了し、もちろん、1回のリサーチに数万円といった追加費用はもう過去の話。法律知識の民主化が一気に進み、小規模法務部門でも基本書を網羅できなかった時代の制約を超えつつあります。

かつてのリーガルリサーチ ― 図書館を駆け回った日々

アソシエイト時代、私たち弁護士は、判例評釈や脚注の出典を追うために書架を行き来して、何度も昇り降りし、コピー機と格闘しました。黄色いマーカーと付箋で本を埋め尽くし、追加資料を求めて弁護士会や国会図書館へ。お客様やパートナーに正確な情報をお届けする!という「汗のかき方」が専門家の価値と信じられていたのです。

書籍限定ナレッジグラフの信頼性

リーガルブレインは出版社と正式契約した専門書・判例・ガイドライン等のみを巨大なナレッジグラフに構造化し、インターネット情報を一切参照しません。AI が約数百文字単位でテキストを評価し、該当条文や判例をスコア順に抽出する仕組みで、ハルシネーションを極小化しています。アウトプットされる情報には、常に文献の脚注が記載され、パートナー弁護士がアソシエイト弁護士のプロダクト(アウトプット)を確認するのと、全く同じ作業を瞬時に行うことができます。

30 秒で完了するリサーチ体験

今回のデモ体験会では、「株主総会決議を経ずに取締役報酬を支払った場合の有効性」を尋ねると、30 秒 で主要論点を整理し、最高裁判例・会社法 361 条・第一人者の解説書を一覧化。新人弁護士が数時間かける作業が瞬時に完了しました。

24 時間 365 日、疲れ知らずのアソシエイト、しかも、手を抜かない

深夜や休日でも追加料金なく利用でき、人件費と時間を大幅に削減します。

法律知識の民主化 ― インハウス法務への追い風

10年前、スタートアップの法務部や一人法務部含む小規模な企業では、コンメンタール全巻を物理的に揃える予算は通常なく、難解な論点や慎重に文献を多重チェックしたい論点は、外部事務所に依頼せざるを得ませんでした。「Legal Brain エージェント」は月額サブスクだけで数10万ページの書籍をカバーし、即時回答を提示します。法務の人的・文献リソースの格差是正に寄与します。法務とAIの時代がやってきたのです。

おわりに―法務とAIの時代

図書館での脚注探しとコピー作業は過去のものとなりました。「Legal Brain エージェント」は書籍ベースの根拠を保持しつつリサーチ時間を劇的に短縮し、「人にしかできない法的思考」に集中できる環境を提供します。これが欲しかった。

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[外部サイト]

Legal Brain エージェント|リーガルリサーチをAIで効率化

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(了)

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