
久保利英明弁護士の言葉丨目次
久保利英明弁護士―メモしたい法務の言葉とは?
久保利英明弁護士の言葉
久保利英明弁護士「弁護士は法廷を離れ、国内外を問わず相談や交渉という法的サービスの担い手に変化」
久保利英明「Book 必読書 わたしの一冊」財界2025年10月8日号102頁
中堅組織内弁護士による分析(個人的な考え)
久保利弁護士は、自らも第1章を執筆された内田貴編『弁護士不足―日本を支える法的インフラの危機』(ちくま新書、2025年)を紹介したうえで、「弁護士は法廷を離れ、国内外を問わず相談や交渉という法的サービスの担い手に変化している」と述べています。
ここで、「弁護士は交換の取引コストを削減するように機能する。(中略)価値は取引が成立した時に生み出される…」についてもう少し検討してみましょう。
これは弁護士以外の様々な専門知識をコアとする他の専門職種でも時代とともに職務の内容が変化しています。
これを弁護士が相談をうける一般的な紛争についてあてはめてみると、例えば、離婚訴訟における弁護士の役割は家族法の法情報の提供ではなく「夫婦間の感情的対立や情報の非対称性を緩和し、持続可能な生活再建に向けた『合意形成のコスト削減』」、相続の相談では相続法の法情報の提供ではなく「親族間の複雑な利害関係を調整し、資産価値の毀損(散逸)を防ぐための『最適な配分プロセスの設計』」、商取引における契約書の作成・相談については民事法の法情報の提供ではなく「将来の不確実性(リスク)を合理的に配分し、ビジネスの成立を阻害する要因を取り除く『取引構造のエンジニアリング』」となるのかもしれません。
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