新規登壇丨一橋大学ロースクール様(企業法務・企業法務/交渉)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所のM&Aの名パートナー戸倉先生と学士会館にて

御礼

一橋大学ロースクール 様「リーガルリスクマネジメントの基礎 ― 10兆円企業 米国ITユニコーン企業 弁護士最前線」(ゲスト講師:渡部友一郎)

皆さん、こんにちは。今日は、毎年私が挑戦している「一橋大学ロースクールの105分」についてお話ししたいと思います。

まず、私が大学生のころを思い出すと、さまざまな授業の思い出があります。最前列でワクワクしながら聞いていた授業もあれば、後方でこっそり司法試験の勉強をしていた授業もあります。そして、ついには出席しなくなってしまった授業もありました。でも、そんな私が今、まさに大学の教壇に立ち、105分という時間をどれだけ濃密で価値あるものにできるかという課題に向き合っています。

特に緊張するのは、司法試験を目指す学生たちの前で話す時です。なぜなら、彼らにとって試験に直接関係のない「実務」の話を、どうやって興味を持ってもらうかが最大の挑戦だからです。学生たちの心を動かす授業、それが私の目標です。

今年、2024年の講義は特に大きな変化がありました。今までのコンテンツをすべて捨て去り、ゼロから全面リニューアルを行ったのです。その中で私が掲げたミッションは、「リーガルリスクマネジメントを、初日から身につけてもらうこと」。そのために、グループディスカッションを中心に、実践的な課題を用意しました。

例えば、今回のテーマはこうです。「あなたは四大法律事務所の1年目アソシエイトです。クライアントである司法試験予備校『未踏塾』から、新しい広告案に法的リスクがないか調査してほしいと依頼されました。その広告には『合格実績 No.1!短期合格なら未踏塾』とあります。これに法的なリスクがあるか、そしてどうすればリスクを低減できるか?」というものです。

景品表示法の条文をただ当てはめるのではなく、実際にこの表示がビジネスに与える影響や、どのように法的リスクを軽減するかをディスカッションしました。そして、驚くことに学生たちは、ただリスクを指摘するだけでなく、「このナンバーワン表示を裏付ける資料を事前に準備し、リスクを最小化しつつビジネスの意図を維持する」という具体的な解決策を次々に提案していったのです。

このような真剣な姿勢に、私は心から感動しました。司法試験とは直接関係のない内容にもかかわらず、学生たちは全力で取り組み、将来に向けたスキルを磨こうとしていました。その熱意は、私自身の仕事での疲れをも癒してくれ、さらに頑張ろうというエネルギーをもらいました。

これが、私が毎年挑戦し続けている「一橋大学ロースクールの105分」です。退屈な授業は必要ありません。インタラクティブで、ワクワクする、そして卒業後も覚えてもらえるような時間を作りたい。それが、私の目指す授業です。

皆さん、ぜひ今後もご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願いします。

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(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

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