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【日曜朝連載】良い法律文書には4つの配置術丨名著精読!『Legal Writing in Plain English』第4回

あなたの法律文書は、時系列がきれいに整えられていますか?

問題の所在+ソリューション[各連載回に共通]

Problem Statement (問題の所在)「英文契約書は好きでない」「法律英語が上達しないのはなぜ」「欧米弁護士の思考で英語の法律文書が書けない」― 法律英語のライティングの悩みは日本の法律家に共通します。私も、です。

ソリューション 2022年、Airbnb法務部の研修で、魔法のような体験がありました。名著『Legal Writing in Plain Englishガーナー教授から直接学ぶ機会があったのです。「できなかった」理由がすっと理解できました。そこで、毎週1記事、名著を「分析」し、一緒に(同期やライバル達よりも)法律英語に少しだけ強くなっていきませんか? ― 精読して蓄えていきましょう。

想定する読者 法律家・法務部門・司法修習生/ロースクール学生の皆様

第4回の読了により、得られる情報

ガーナー教授の教科書は、多種多様なレゴブロックを、部品と色ごとに整理したような「魔法の整理術」そのものです。はじめに、教授は、長々下手くそな法律文書を書く私達のために、合計20のルールを与えてくれます。この20のルールは、すべての法律文書に共通し、さらに、3つの箱に分類されています(下記)。

第1部:すべての法律文書における原則
1. 思考の枠組み
2. 文章のフレーズ
3. 言葉の選択

目次 Garner, B. A. (2023). Legal Writing in Plain English, Third Edition: A Text with Exercises. Chicago: University of Chicago Press.

読者は、読了により、「思考の枠組み」という3つのうち1つの箱にしまってある鍵『§ 3. Order your material in a logical sequence. Present facts chronologically. For other material, make the order (a) deductive, (b) comparative, or (c) spatial. Keep related material together. / § 3. 資料を論理的な順序で並べる。事実を時系列に並べる。その他の資料については、(a)演繹的、(b)比較的、または、(c)空間的な順序にする。関連する資料はまとめておく。』を理解して、自分・チームの業務を改善できます。

[No.3/20] 時空が歪んでいる法律家の文書

メモ
  • 法律家は、法律文書をドラフトする過程で、文章の「材料」をどのように論理的に配置してよいのか混乱している。例えば、英文契約書の「定義」における「アルファベット順」の条項列挙は(ガーナー教授の立場によれば)取引の論理や時系列を無視した無意味な手法である。
  • (ガーナー教授の考える)最適なアプローチは、条項の重要性の順位、当事者の行動の順序を考慮したものであるべきである。配置には4つの手法がある―①時系列的配置、②演繹的配置、③比較的配置、④空間的配置である。これは、常に意識的な計算に基づいて選択されるべきである。
  • 法律家は、時系列を扱う際に、しばしば、時系列を踏み外した(逆時系列:in reverse chronological order)文章を作成している。[筆者註:例えば、「2024年1月◎日、被告◎◎県は、◎◎の申請を拒絶した。原告は、2023年8月から現在に至るまで、当該給付を受けられない状態にある。―ここでは、2024年1月が最初に来ており、配置に失敗しています。]

ガーナー教授の教科書(第3版)―敬意をもって強く推薦―

Garner, B. A. (2023). Legal Writing in Plain English, Third Edition: A Text with Exercises. Chicago: University of Chicago Press.

現在・将来、英文の法律文書を扱う法律家・法務部員の方は必携です(Amazonを見る

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(了)

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