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法務もNBAの司令塔に学び「スーパーファシリテーター」になる[2/3]丨HBR2025年9-10月号の掲載論文

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「勉強時間なんて、忙しすぎて確保できない」と悩む方は多いものです。私は30代前半に他責の姿勢を改め、早朝学習に活路を見いだしました。現在も毎朝4時台に起床し、机に向かっております。この場では、英語版Harvard Business Review(HBR)最新号に掲載された論文をゆっくり読み、講演や執筆で活用できそうなものを備忘録としてまとめています。事業部を支える法務部や組織内弁護士だからこそ、毎週火曜日と金曜日にご一緒に専門外の最新知見に触れてまいりましょう。なお、これは私的な備忘録であるため、内容に誤りが含まれる可能性がございます。原文をお手元でご確認の上、ご検討いただければ幸いです。

(*)英語力が乏しいためノロノロとテクノロジーの力を借りて整理しています。学びがある雑誌で、私もファンの1人です。よろしければ、HBR定期購読(定期購読サイト)をご検討ください。

「スーパーファシリテーター」になる丨一緒に学ぶ論文はこちら

Jamil Zaki (2025). Every Team Needs a Super-Facilitator: That’s the person who can integrate diverse expertise, promote equitable contributions, and cultivate trust. Here’s how to develop this crucial skill, Harvard Business Review, 103(4), 68-75.

「スーパーファシリテーター」になる丨全体像丨わかりやすくまとめてみる

<わかりやすくまとめてみる>
本論文について、チームを「ひな壇芸人(メンバー)」が並ぶ番組と見立てると、スーパー・ファシリテーターは、自分だけが爆笑を取るのではなく、全員の魅力を引き出し、番組全体を最高に面白くするMCそのものです(多分)。

🎤 「自分」ではなく「番組」を面白くする MCが一人で喋り続けても番組は盛り上がりません。スーパー・ファシリテーターは、自分の才能をひけらかすのではなく、メンバー全員の個性を組み合わせて、一人では作れない「爆笑(成果)」を生み出すことに徹します。
📡 誰が「オイシイ」かを見抜く眼力 スタジオの空気を読み、「今、誰に話を振れば一番盛り上がるか」を瞬時に判断します。メンバーの得意分野や感情を敏感に察知し、最適なタイミングでパスを出す「共感力」が武器です。
⏱️ 「尺(しゃく)」を完璧にコントロールする 声の大きい芸人ばかりに喋らせず、静かだけど面白い芸人にも話を振ります。会議における「発言時間の配分」を調整し、特定の人による独演会を防ぐことで、全員の知恵を結集させます。
💡 「無茶振り」ではなく「信頼のパス」 「お前なら絶対面白い返しができる」と信じて話を振ることで、若手や自信のないメンバーのポテンシャルを引き出します。この「期待」が心理的安全性と自信を生み、チーム全体のパフォーマンスを劇的に向上させます。

全3回の論文の内容を、ここにいる法務部門の我々みんなで、順番に抑えていきましょう。

「スーパーファシリテーター」になる丨個別丨本日のポイント

本論文によれば、スーパー・ファシリテーターは、チームの前頭葉として機能し、以下の3つの能力を駆使して集合知を引き出す。

第一は「同調(Attunement)」である。これは共感力に基づき、他者の感情や社会的なつながりを即座に把握する能力だ。研究では、目元の写真から感情を読み取る能力が高いメンバーがいるチームほど、パフォーマンスが高いことが示されている。

第二は「コミュニケーション」を通じた信頼の構築である。カナダ軍の研究でも示されたように、リーダーから明確な期待と信頼を寄せられた兵士は、自信と実績を向上させる。これは単なる優しさではなく、不振なメンバーに対しても「君には潜在能力がある」と明示的に伝えることで、相手がその期待に応えようとする「獲得された信頼(Earned trust)」を生み出す行為である。

第三は「分配(Distribution)」である。会議において、特定の人物が発言時間を独占することは士気と成果を低下させる。スーパー・ファシリテーターは、全員の前に「チェス・クロック」があるかのように発言時間を監視・調整し、内向的なメンバーにもパスを回すことで、グループシンク(集団浅慮)を防ぎ、多様な視点を確保する。

「スーパーファシリテーター」になる丨30秒考えてみよう。

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(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。