本日の「ハーバード・ビジネス・レビューを読もう」の目次
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David J. Bryce, Jeff Dyer and Marshall W. Van Alstyne (2025). Are You Missing Growth Opportunities for Your Platform – Four ways to scale, Harvard Business Review, 103(3), 60-69.
全体像丨わかりやすくまとめてみる
<わかりやすくまとめてみる> 本論文は、デジタル・プラットフォームについて論じておりますが、ややとっつきにくい部分があります。そこで、「遊園地づくり🎡」(昔、管理人はプレステの「テーマパーク」というゲームをやり込んでいました)の例で考えるとわかりやすいです。まず、人気のジェットコースターを徹底的に磨いて客足を増やすのが既存機能の強化、次に新しいアトラクションや子どもエリアを順番に足して客層を広げるのが新規機能・新規サイドの追加、最後に「家族の思い出づくり」というテーマで園内すべてを再配置してスーパーアプリ化する流れです。これらが、プラットフォーム拡張・進化の3段階に対応します。多分。
個別丨本日のポイント
- 次に、本論文は、「所有しない」成長について分析し、少数株の出資とオープン化でネットワークを加速することを取り上げます。
- 全インタラクションを自社で抱え込むと、買収コストや内製限界が障壁になります。
- そこで、Tencent は WeChat 上で JD.com や DiDi などに平均18%のマイノリティ出資を行い、ユーザーを10億人に拡大しました。対照的に Google は Google+ や Buzz を自前で構築して失敗し、後に YouTube を高値で買収する結果となりました。
- 出資や API 公開によるパートナーシップは、データ共有や決済統合を通じてリスクとコストを分散しながら成長を加速させます。
- その他にも、筆者は、Intuit が QuickBooks を全面開放してエコシステムを再活性化した事例を取り上げ、心理的・技術的ハードルを下げた「腕長ガバナンス」の有効性を示しています。
30秒考えてみよう。
- 皆さんはどう思われますか?
- 組織内弁護士・法務部として「企業内」で活用できる場面はありそうでしょうか?
- この論文をシェアしたら喜びそうな事業部の方はいらっしゃいますか?(Web版は月1−2記事無料で読めるので、探してシェアしてみてはいかがでしょうか?)
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(了)
※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。
「勉強時間なんて、忙しすぎて確保できない」と悩む方は多いものです。私は30代前半に他責の姿勢を改め、早朝学習に活路を見いだしました。現在も毎朝4時台に起床し、机に向かっております。この場では、英語版Harvard Business Review(HBR)最新号に掲載された論文をゆっくり読み、講演や執筆で活用できそうなものを備忘録としてまとめています。事業部を支える法務部や組織内弁護士だからこそ、毎週火曜日と金曜日にご一緒に専門外の最新知見に触れてまいりましょう。なお、これは私的な備忘録であるため、内容に誤りが含まれる可能性がございます。原文をお手元でご確認の上、ご検討いただければ幸いです。
(*)英語力が乏しいためノロノロとテクノロジーの力を借りて整理しています。学びがある雑誌で、私もファンの1人です。よろしければ、HBR定期購読(定期購読サイト)をご検討ください。