1. 報告・御礼
日本経済新聞(本日2月6日朝刊 15面 法税務)のリーガルテックに関する記事にコメントしました。いつもご指導いただいている皆様のおかげです、改めて、ありがとうございます。
[掲載記事]
2023年2月6日付「法テック、普及8割超 <企業法務税務・弁護士調査> ― AIで契約審査など 質には不満も 「使いこなす力」課題に」日本経済新聞 (nikkei.com)
2. 補足(参考情報)
記事第2コメント(注:Web版では「欧米・アジアは投資活況」の項が割愛されています)『英語圏では弁護士が多く、レビューできる人材が豊富という潜在要因がありそうだ』を補足致します。
記事が指摘する「欧米のAI契約書レビューの導入率が日本より低い」が正しいと仮定した場合、この要因を実証的に解明した研究は未だないと理解しています。
外資系法務部で働く中で、「もしかしたら、AI契約書レビューの力を借りなくても、内部外部に契約書レビューのaffordableなマンパワーがあるから?」―という「潜在」要因(推測)に行き着いた次第です。なお、記者様にも研究資料の一部をご提供させていただきました。
その中の1つが、久保論説(ビジネス法務)でも紹介されていた調査の2022年最新版(上図)です。この「State of the UK Legal Market 2022」の図7では(母数が34と限られていますが)AI契約書レビューの導入率は「下から2番目」僅か6%に留まっていることがわかります。
リーガルテックと弁護士法 関連記事(本ページを含む関連リンク)
①[報告と御礼] 規制改革推進会議「契約書の自動レビューと弁護士法」(有識者として参加してまいりました)
②新規論説:渡部友一郎=角田龍哉=玉虫香里『弁護士法72条とリーガルテックの規制デザイン(上)』ビジネス法務2023年2月号92-96頁
③新規論説:渡部友一郎=角田龍哉=玉虫香里『弁護士法72条とリーガルテックの規制デザイン(下)』ビジネス法務2023年3月号131-135頁
④新規論説:渡部友一郎「基礎からわかるリーガルテック(11) 規制改革推進会議における弁護士法72条と契約書自動レビューの議論(上)」月刊登記情報63巻1号(2023年)60-66頁
⑤新規論説:渡部友一郎「基礎からわかるリーガルテック(11) 規制改革推進会議における弁護士法72条と契約書自動レビューの議論(下)」月刊登記情報63巻2号(2023年)[掲載予定]
***
過去の論説一覧はこちら
関連する論説などを掲載したリサーチマップ(外部サイト)はこちら
(了)
※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。