新規登壇丨AGC株式会社 法務部 様

AGC様の広告といえば「広瀬すず」さん

御礼

AGC株式会社 法務部 様「易きになじまず難きにつく(*) リーガルリスクマネジメント ― イノベーションを支える臨床法務技術」(講師:渡部友一郎)

いつも大変お世話になっております。AGC法務部様の記事をご覧になったかたも多いことと思います。この度、AGC 法務部長の松山様より、登壇の機会を与えていただきました。

皆様、 大変お忙しいにもかかわらず、見えるところ見えないところも含めて、研修の実現に向けて様々なご支援をいただきまして誠にありがとうございました。また当日も非常にお忙しいにもかかわらずご参加いただきましたこと、本当に感謝しております。

「易きになじまず難きにつく」という精神(AGCスピリッツ)

AGC様の創業者である岩崎俊彌氏が掲げた「易きになじまず難きにつく」という精神は、困難に立ち向かう姿勢を強調する言葉です。この言葉には、容易な道に甘んじず、困難な課題に挑戦し続けることで自らを成長させ、組織としても革新を生み出し続けるという強い意志が込められています​。

この精神は、AGC様が現在も実践している「両利きの経営」にも反映されています。これは、既存事業の深化と新規事業の探索を同時に進めることで、長期的な成長を目指す経営方針です。AGCは創業から現在に至るまで、この「難きにつく」精神を企業文化として根付かせ、革新を生み出し続けています​。

この「易きになじまず難きにつく」という心構えは、リーガル部門においても非常に重要です。法務部門はしばしばコンプライアンスやリスク管理において、企業のブレーキ役と見られることがあります。しかし、法務部門が単にリスクを避けるだけではなく、積極的に難しい問題に取り組む姿勢を持つことが求められます。

たとえば、新しい法律や規制への対応、急速に変化するビジネス環境での法的リスクの管理など、未知の課題に対しても臆することなく挑むことが重要です。これにより、法務部門は単なる規制の守護者ではなく、企業の成長と持続可能性を支える重要な役割を果たすことができます。

さらに、リーガル部門は法的リスクの管理だけでなく、企業戦略の形成にも積極的に関与するべきです。例えば、新しい事業やテクノロジーの導入において、法的な視点からリスクを分析し、経営層に対して適切なアドバイスを提供することは、まさに「難きにつく」精神を体現するものです。

一方で、「難きにつく」という姿勢が、法務部門に過度の負担をかけ、現実的な判断力を失わせるリスクもあります。この点を回避するためには、挑戦とリスク管理のバランスを取ることが不可欠です。すなわち、法務部門が企業の成長を支援するために積極的な姿勢を持ちながらも、冷静かつ現実的な判断を保ち続けることが求められます。「易きになじまず」―本日も緊張感をもって進んでまいりましょう。

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(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

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