『AI弁護士業』第11回丨AIコミュニケーションでクライアント関係を豊かにする[2/3]丨海外名著📕を一緒に学ぶ

図表・データ | 組織内弁護士研究ノート® | 法務部とインハウス弁護士の金貨
『AI弁護士業』第11回丨AIコミュニケーションでクライアント関係を豊かにする[2/3]丨海外名著📕を一緒に学ぶ

William Liu, AI-Powered Law Practice: Boost Efficiency and Profits with AI – A Practical Guide for Solo and Small Law Firms (The AI Business Series, paperback ed., July 30, 2025).  

図表・データ | 組織内弁護士研究ノート® | 法務部とインハウス弁護士の金貨

毎週日曜日の朝に更新し、日本ではまだ翻訳されていない名著に光を当ててまいります。日本の「弁護士業界」においても、規模を問わず、日々の業務を効率化するためにAIをどのように活用するかが議論されております。

しかし⋯すでに答えが示されているのではないか、と唸らされたのが『AI-Powered Law Practice: Boost Efficiency and Profits with AI』(Amazonでハードカバを購入)という原典でございます。私はAmazonにて原典(ハードカバー)を購入いたしました。これからユースケースを模索し、コミュニティーで議論を重ねることも大切ですが、むしろこの英語で記された原典を丁寧に読み解くことの方が、日本全体にとって大きな学びにつながるのではないかと感じ、新しい書籍としてご紹介させていただきます。

もっとも、私自身もまだ学びの途上にございます。本ブログでは、原典に深い敬意を払いながら、私が理解した範囲を例え話とともに整理し、基礎的な部分のみを備忘録として独自にまとめております。そのため、ぜひ直接原典にあたっていただくことを心からお勧めいたします。

わかりやすく例えると?

📱 1月4日、11日、18日(25日は作業のためお休み予定)の3回にわけてご紹介する第4章は、友達との「LINEの既読スピード」にたとえると分かりやすいです。大事なメッセージにすぐ返事をもらえると安心し、信頼が深まります。逆に何時間も、何日も既読がつかないと不安や不満が募り、他の友達に相談したくなるものです。

⏱️ 弁護士とクライアントの関係も同じです。(原著によれば)90分以内に返事がないと1回あたり約13万円分の価値が失われるとされています。しかも、最初に返事した事務所が78%の確率で依頼を獲得します。つまり「早い返信=信頼の証」であり、結果として売上につながります。

🤖 AIを導入すると、昼夜を問わず自動で「既読・返信」ができ、相談予約や書類提出もLINE感覚で進みます。例え、ば夜中に相談が来ても、AIが案内やスケジュール設定を済ませ、翌朝にはすでに準備完了です。これにより、クライアントは「この事務所なら安心」と感じ、長期的な信頼関係と紹介につながります。

📈 要するに、AIコミュニケーションは「友達との即レス文化」を法律事務所に取り入れる仕組みです。スピード、正確さ、気配りが同時に実現されることで、クライアント関係が単なる依頼のやりとりを超えて「利益を生む長期的な関係」へと変わっていくのです(⋯多分)。

即応性と初期の返信自動化の優位

原著の著者は、AIは問い合わせ到達から4分弱の即応を実現し、夜間や週末でも案件類型と緊急度に応じた案内、面談枠の自動設定、事前質問による適格性判定を行うことができると紹介する。

  • 他事務所との比較検討が始まる前に関係を確立し、約750万円(50,000ドル)級のレイナーを即時化する機会を確保できる。
  • スマート応答はDUIや人身傷害など緊急領域で特に有効で、問い合わせ内容に応じて行動指針、必要書類、次の一手を即時提示する。
  • 同時に、書類収集、コンフリクトチェック、支払手続、紹介経路の記録までをワークフロー化し、初回面談時には評価に必要な資料と仮の価額レンジを提示できる状態を作る。 <渡部所感:🇺🇸すごい⋯これはお客様もスピード感喜びますね。>
  • 結果として、コンバージョン率(見込み客から契約締結に至るまでのお客様の割合)の上昇と無益な面談の削減が同時に達成される。

(なお、毎回のことですが、事例は米国のものなので、報酬体系や相談内容なども異なるため、別途日本での考察が必要と思われます。)

お休みにお目通しをいただき、ありがとうございます。日本の弁護士業界全体のお役に立てば幸いです。

***

ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。


(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。