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経歴詐称丨今週の注目記事
経歴詐称で内定取り消し認める判決 転職男性敗訴に見る司法の変化
掲載紙:日本経済新聞 | 掲載日:2025年10月24日丨注目記事を執筆された記者:礒哲司記者
記事によれば、東京高裁は2024年末、履歴書の半分に虚偽があった中途採用者の内定取消しを是認し、最高裁も2025年5月に上告棄却で確定しました。1979年最高裁の厳格枠組みに対し、地裁は「資質・能力の誤認で企業秩序に支障」または「相互信頼を維持できない性格」の場合に取消しを認める新解釈を提示。従来も経歴詐称後の解雇は厳しく、神戸市の36人諭旨免職や1991年最高裁判決などがある中、転職一般化を踏まえた柔軟判断へと潮目の変化が示されました。
経歴詐称丨組織内弁護士の視点
判決などによると、男性は履歴書で個人事業主として20年6月から22年3月までIT(情報技術)のソリューションサポート業務に携わったなどとし、内定を得た。だが会社側の前職調査で実際は2社に雇用されていたと判明。雇い止めや解雇をされ、弁護士を加えたトラブルになっていたこともわかった。
誤解があれば恐縮ですが、過去別の文献か何かでより詳しい事実関係を目にした記憶がございます。プライバシー保護や訴訟リスクへの配慮から、ウェブ版ではあえて表現を抑えているのかもしれません。アクセンチュア様の人事部門・法務部門、そしてアウトサイドカウンセルの皆様のご尽力を思うと、ただ頭が下がる思いです。
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(了)
※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。




日本経済新聞の月曜版「税・法務」は、多くの法務部門や弁護士の方がご覧になっていると思います。今週の注目記事を取り上げながら、皆さまのご意見も伺えれば幸いです。学びの途中ではありますが、情報交換の場として活用いただければと思います。
今週の関連記事で特に「法務部の皆様お疲れ様でございました」と思ったのがこちらの記事でございました。礒哲司記者は、日本経済新聞において、労働法関連の法務記事においてハイクオリティの高い記事を執筆されることで著名な記者様です。磯様に今回も学ばせていただきました。