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【日曜朝連載】あなたの法律英語の文章には「見やすい標識」ありますか?丨名著精読!『Legal Writing in Plain English』第29回

問題の所在+ソリューション[各連載回に共通]

Problem Statement (問題の所在)「英文契約書は好きでない」「法律英語が上達しないのはなぜ」「欧米弁護士の思考で英語の法律文書が書けない」― 法律英語のライティングの悩みは日本の法律家に共通します。私も、です。

ソリューション 2022年、Airbnb法務部の研修で、魔法のような体験がありました。名著『Legal Writing in Plain Englishガーナー教授から直接学ぶ機会があったのです。「できなかった」理由がすっと理解できました。そこで、毎週1記事、名著を「分析」し、一緒に(同期やライバル達よりも)法律英語に少しだけ強くなっていきませんか? ― 精読して蓄えていきましょう。

想定する読者 法律家・法務部門・司法修習生/ロースクール学生の皆様

読了により、得られる情報

ガーナー教授の教科書は、まず「すべての法律文書に共通する」合計20のルールを提供してくれます(連載第1回〜第21回参照)。

第2部では、ガーナー教授が「あなたの英語を、分析的・説得的に働かせる技術」を厳しく鍛えます。私は外資系企業で合計12年以上勤務しており、「英語で読み書きできる」だけでなく、「分析的・説得的に働いてくれる英語の技術」が求められていることを痛感しています。

あなたの英語は、誤解があれば恐縮ですが単に日本語を英訳しただけの「情報伝達の機械的なソースコード」になっていませんか?(私はこのフィードバックをもらったときは悩みましたが、前進を決意しました。)

情報は文字として伝達(トランスミット)されるだけでは不十分で、相手に影響を与え、こちらが期待する行動変容や回答を引き出すために「分析的・説得的に働く」必要があります。第2部では、英語の「羅列」から「伝わる英語」への進化を一緒に勉強していきましょう!私もまだまだ未熟ですが、精読を通じて皆様と一緒に成長したいと考えています。

要点

メモ

前回、前々回、前前前回(ラッドウィンプスの曲みたいになってきました)と、ガーナー教授は、「分析的および説得的な英語ライティング技術」(analytical and persuasive writing)のための「段落」「接続」にまつわるテクニックを紹介してくれました。

今回は、文章の中の「目印」の話です。

  1. 見出し(Headings)は文中の標識ですが、見出しとは別に「詳細な標識」も必要です。
    • 3つの問題を論じる場合は、最初のページで明記すること(If there are three issues you ‘re going to discuss, state them explicitly on page one)
    • 4つの利点がある場合も「具体的に」明記すること(If there are four advantages to your recommendation, say so when introducing the list)
  2. 具体的な記述は、問題を深く考察したことを示します。
    • 例えば、段落内で「二つの方法で」(in two ways)と記述することで、読者は内容を理解しやすくなります。
    • 良い標識は、読者が文章を理解しやすくし、全体の流れをスムーズにします。

ガーナー教授の教科書(第3版)―敬意をもって強く推薦―

Garner, B. A. (2023). Legal Writing in Plain English, Third Edition: A Text with Exercises. Chicago: University of Chicago Press.

現在・将来、英文の法律文書を扱う法律家・法務部員の方は必携です(Amazonを見る

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<後日更新いたします>

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ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。


(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。

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