Problem Statement(問題の所在)丨 従来、「新しい法律(新法)」を研究する際には、国会及び行政における検討会・審議会の公開資料が検討されてきました。ところが、内閣法制局に必ず提出される法案及びその論点を解説した「内閣法制局資料」については十分な研究対象とされていませんでした。そこで、「組織内弁護士研究ノート」では、2018年以降管理人が実施している、行政文書開示請求を通じた新法研究の一端を共有させていただきます。
新法研究丨令和5年 不正競争防止法等の一部を改正する法律
2023年8月に、下記の開示決定をいただきましたのでお知らせいたします。2023年通常国会の法律案としては最も開示に時間を要した法律の1つでした(なお、開示請求の段階で、よくある間違いを事前にお知らせするために、「PDFファイル+CD-R=310円」の開示手数料ということを明瞭に記載してご説明しているのですが、本件でも「ファイル単位」でなく「PDFの頁数単位」での算定(手数料の誤り)が生じており、おそらく、申出書提出からさらにCD-R到着まで時間を要すると予想されます。)。
マニアックな注目ポイントとして、開示決定通知書の様式があります。総務省様・消費者庁様などは、押印改革のあと、大臣の押印を廃止し【契印・公印象略】としていますが、法務省様はじめいくつかの省庁ではまだ押印がなされています。理由はわかっておりません。
内閣法制局資料は、私にとって行政官に対する最大の敬意を抱く殊玉の超一線級資料であり、おそらく、undervalueに置かれた資料であったと考えています。実務家・研究者が、内閣法制局資料の研究を通じて、我が国の法制技術を支える行政官に敬意を表し、より奥の深い新法の研究が発展することに役立てば幸いです。
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内閣法制局資料の研究に関しては下記拙稿をご高覧ください
内閣法制局資料そのものは、本サイトでは公開しておりません。なぜなら、上記の通り、私にはリスペクトの対象であるため、興味本位ではなく真に業務または研究に当該資料を要する方に共有先は限定すべきと考えているためです。研究で当該資料をご入用とされる場合には、Happy to helpでございますので、どうぞ下記メールフォームからお問い合わせください。その際、どのようなコンテキストで必要かについて教えていただけますとありがたく存じます。
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ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。
(了)
※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。