中島永祥弁護士(プロアクト法律事務所)「経営陣が法的責任の追及を行わない⋯場合⋯法律意見書を取得(すべき)」丨メモしたい、法務の言葉

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メモしたい法務の言葉とは?

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Problem Statement (問題の所在)

法務部員・組織内弁護士は、不確実性が高まる環境の中で、社内のクライアント(依頼者、経営者、事業部門など)の意思決定を十分な情報に基づいて支援する役割を担います。 しかし、日々の業務で何をすべきか迷うときもあります。

ソリューション

定期的に、法律雑誌などで見つけた「珠玉の言葉」を紹介します。 ノートやスマホにメモすることで、自分を鼓舞したり新しい気付きを得るきっかけになることを期待しています。

想定する読者

法務部門の方(とりわけ組織内弁護士・インハウス弁護士)、外部弁護士の方、ロースクール生・司法修習生の方

中島永祥弁護士(プロアクト法律事務所)の言葉

中島永祥弁護士(プロアクト法律事務所)「経営陣が法的責任の追及を行わないと言う経営判断をする場合、弁護士等の専門家から経営判断の合理性を担保する法律意見書を取得(すべき)」

中島永祥「調査終了後の対応」ビジネス法務2025年12月号45-47頁

中堅組織内弁護士による分析(個人的な考え)

個々の法務部員や組織内弁護士が対応漏れを防ぐための備忘として、不正調査の報告を受けた際には、「責任を追及するのか、あるいは追及しないのか」という判断の局面で、仮に「追及しない」という結論に至る場合には、法律意見書(legal opinion)を取得しておくことが重要です。このプロセスを経ることで、後日の検証においても、判断の合理性や手続の適正が客観的に説明できるようになります。

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補足情報

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なお、法律相談に関しては直接対応いたしかねますので、お近くの法テラスにご相談ください。それ以外のお悩みや想いは、いつでもお待ちしております。あなたの声が、きっと誰かの力にもなります。

リーガルリスクマネジメントの教科書とは?

リーガルリスクマネジメントの教科書』(日本加除出版)は、2023年に出版された教科書です。リーガルリスクマネジメントという臨床法務技術を独学で学んでいただけるよう、心をこめて作成いたしました。きっと喜んでいただけると思います。

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渡部友一郎『攻めの法務 成長を叶える リーガルリスクマネジメントの教科書』(日本加除出版、2023)

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(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。