

『生成AIの法律実務』は、松尾剛行弁護士が最前線で蓄積した知見を体系化し、「生成AI×法務」の全体像と具体的対応策を一冊に凝縮した決定版です。2025年4月16日刊、A5判544ページ・定価5,500円というボリュームながら、実務家の要請に応える密度を誇ります。
序章では生成AIブームの定着を概観し、第1部「総論」で技術発展が法務にもたらす挑戦を整理します。第2部「生成AIと知的財産法」では、著作権からパブリシティ、商標、不正競争までを横断的に検討し、生成AIが創出・使用するコンテンツの法的帰属や権利侵害リスクを具体例で示しています。
第3部「公法」では個人情報保護法、弁護士法、各種業法を網羅し、データ取扱いや弁護士業務への影響を詳細に解説します。第4部「民事法」では名誉毀損をはじめとする人格権侵害、プライバシー、契約責任などの論点を整理し、ユーザ企業が直面しがちな訴訟・クレーム対応を具体的フローで提示しています。
さらに第5部「刑事法」ではディープフェイクや不正アクセスといった最新の刑事リスクを扱い、第6部では「国際規制の潮流」「契約・社内規程」「ELSI」など実務対応を示すチェックリストを掲載。とりわけ「生成AIベンダとユーザ双方の立場を踏まえた相場観」を提示している点が秀逸で、法務部門だけでなく開発やコンプライアンス担当にも直結する内容です。
「社会実装が進む生成AIを法的リスクから守り、ビジネスチャンスへ昇華させる」。本書はそのための羅針盤となり、企業内外のステークホルダーが共有すべきベースラインを提供します。生成AI時代を生き抜く実務家にとって、座右必携の一冊です。
ご関心がある方・勉強されたい方:詳しい情報はどうぞこちらをご参照ください。
引き続きご指導ご鞭撻をどうぞよろしくおねがいします。
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(了)
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いつも大変お世話になっております。先週に引き続き、驚異のペースで書籍を出版し続ける敬愛する(天才)松尾先生よりご恵贈をいただきましたので謹んで紹介させてください。