『AI弁護士業』第15回丨AIによる弁護士の請求書管理―収益を確実捕捉[2/3]丨海外名著📕を一緒に学ぶ

図表・データ | 組織内弁護士研究ノート® | 法務部とインハウス弁護士の金貨
『AI弁護士業』第15回丨AIによる弁護士の請求書管理―収益を確実捕捉[2/3]丨海外名著📕を一緒に学ぶ

William Liu, AI-Powered Law Practice: Boost Efficiency and Profits with AI – A Practical Guide for Solo and Small Law Firms (The AI Business Series, paperback ed., July 30, 2025).  

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毎週日曜日の朝に更新し、日本ではまだ翻訳されていない名著に光を当ててまいります。日本の「弁護士業界」においても、規模を問わず、日々の業務を効率化するためにAIをどのように活用するかが議論されております。

しかし⋯すでに答えが示されているのではないか、と唸らされたのが『AI-Powered Law Practice: Boost Efficiency and Profits with AI』(Amazonでハードカバを購入)という原典でございます。私はAmazonにて原典(ハードカバー)を購入いたしました。これからユースケースを模索し、コミュニティーで議論を重ねることも大切ですが、むしろこの英語で記された原典を丁寧に読み解くことの方が、日本全体にとって大きな学びにつながるのではないかと感じ、新しい書籍としてご紹介させていただきます。

もっとも、私自身もまだ学びの途上にございます。本ブログでは、原典に深い敬意を払いながら、私が理解した範囲を例え話とともに整理し、基礎的な部分のみを備忘録として独自にまとめております。そのため、ぜひ直接原典にあたっていただくことを心からお勧めいたします。

わかりやすく例えると?

🛒 2月1日、8日、15日(22日は作業のためお休み予定)の3回にわけてご紹介する第5章は、 何に例えるのが良いかなと思ったのですが、ちょうど、年始に「台湾の首都・台北の夜市🍢」でたくさんの屋台(現金が使えない店も😂)を見た際に、これだ!と思いました。そこで、「キャッシュレスの屋台経営」にたとえてみます。AIはあなたの屋台にPOSレジ、注文受付、レシート発行を一体化して据え付け、現金の数え間違いや会計の抜けをなくします。

⚡ お客さまが来た瞬間に注文が記録されるので、あとで思い出しで会計する「取りこぼし」が消えます。つまり、売上の漏れが塞がり、売れた分がそのまま売上として積み上がります。

💳 会計もスムーズです。AIはその人が支払いしやすい方法(タップ決済、QR、分割など)を自動で提示し、最適なタイミングでリマインドも出します。結果として「会計待ちの行列」が消え、入金速度が目に見えて上がります。

🧾 レシートの書き方も変わります。単なる「焼きそば🍜1つ」「おでん🍢5串」ではなく「行列回避の特急提供、温度管理、追加トッピング提案」まで価値を説明するので、価格への納得感が高まり、支払いの迷いが減ります。

📊 裏側では在庫と売上がリアルタイムで可視化され、「何が一番儲かるか」「いつ仕入れるか」が即わかります。必要なら価格も自動で微調整され、現金が足りなくなる前に回収と発行のリズムが整います。

🚀 要するに、AIは屋台の「売上回収から分析まで」を自動運転にし、あなたは新メニュー開発や並びの誘導といった本来の価値仕事に集中できるようにしてくれます。大将の屋台の未来は明るく、規模拡大、そして、東京制覇、さらに海外進出です(⋯多分!)。

決済自動化とキャッシュフロー最適化の制度設計

原著の著者は、手作業の入金処理は年間で約645万円(43,000ドル)の損失要因であるが、AI決済はACHやカードなど顧客の成功率が高い手段を自動提示し、リマインドの文面と送付時刻も履歴に基づき最適化することを提唱している。

  • 結果として支払い遅延は58%減少し、サブスクリプションやリテイナーの定期請求、与信に応じた分割提案、失敗決済の自動再試行が無人で回るという。
  • 「支払いタイミング知能」と請求スケジューリングにより、必要資金に合わせて請求発行を前後させ、売掛の優先度付け、季節変動の平準化、緊急時の集金加速まで行えるという。
  • 著者は、こうした24時間稼働の収益パイプラインによって、AI導入事務所は非導入事務所より年間で約1.27億円(847,000ドル)多く回収していると述べる。

(なお、毎回のことですが、事例は米国のものなので、報酬体系や相談内容なども異なるため、別途日本での考察が必要と思われます。)

お休みにお目通しをいただき、ありがとうございます。日本の弁護士業界全体のお役に立てば幸いです。

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ご相談・講演のご依頼などはこちらからご連絡を賜れますと幸いです。


(了)

※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。