委員就任のご挨拶
2019年2月22日(金)に第1回が開催されました経済産業省「国際競争力強化に向けた日本企業の法務機能の在り方研究会」(法務機能強化 実装WG)の委員に就任したことを謹んでご報告申し上げます。
記事更新の一時停止のお詫び
2019年1月末から更新を一時停止させていただいていたのは:
- 検討するテーマの難易度が高く、「日本企業の在り方」「日本企業のビジネスクリエーション」そのものを問うに等しいテーマのように感じました
- そのため、多種多様な業種の尊敬するシニアの組織内弁護士の恩師・先達に話をうかがうことに優先的に時間を振り分けたかったこと
- 加えて、納得いくまで文献から勉強したかったこと(そしてシンガポール、米国出張以外のワークロードも厳しく時間がほとんどなかったこと)
- 何より、日本政府機関の「委員の就任要請」を頂くこと自体が初で、私的な勉強会と異なり、何をお話してよいか緊張のあまり、当初、大きなプレッシャで若干息苦しかったこと(真面目すぎるのだと思います)
が主な理由です。
シニアな先生の一言が救った
絶対に一般化できないテーマ
調べれば調べるほど、大役を引き受けてしまったと少しつぶされるような思いでした。考えてもみてください、企業の業種、規模、伝統・文化、事業環境、地理的要因、国内外の売上比率、など事業が「千差万別」であれば、当然、法務機能に対するニーズも「千差万別」であるわけです。
「絶対に安易な一般化はしない」
「絶対に断定しない」
「自分の経験は億万ある1つの事例にすぎないと自覚する」
「他者(他社)を傷つけたりするような表現には特に気をつけよう」
とまず、検討会議の場での「Behavior(DO NOT)」を整理したものの、突き詰めて整理すればするほど、私の狭い了見がどう日本に役立つのか、どんどん焦点がぼやけてしまいました。
思ったことを話せばいいと思う
そんなとき、ランチをご一緒させていただいて、長年相談相手になってくださっているシニアな先生が、次のように優しくおっしゃいました。
渡部さんは、今回、”組織内弁護士”を背負って出席するわけではないです。
属性としてお持ちの、ITやスタートアップや外資その他の様々な属性についても同様で、Representative(代表者・代弁者)と考える必要はないです。
考えていたら何も言えなくなります。
それよりも、自らの過去および現在の「学び」に忠実に、考えていることを整理して堂々と話したら良いと思います(注:ただ、先生は、留保や限定をつける謙虚な姿勢には大いに賛同してくれました)。
そこから肩の荷がふっとおりたのです。
実際、本日も、緊張をしておりましたが、そこまでではなく、同WGの委員であるシティライツ法律事務所の水野先生(従前ご縁があり面識がございます)の横で、リラックスさせてくださったおかげで、事前に考えた問題意識などをまずはなんとかすべてお話できたと感じております。
本日はもちろん公開されていない審議の内容などは一切記載いたしませんが、次回の第2回までに私自身が調べ・学び・整理すべきことが山積しているように感じております。
御礼
2019年、このブログをはじめたのは、多くの先生から頂いた学恩や引き上げてくださっていることを1つでも後輩の皆様へ還元したいという思いからでした。2018年このような機会を遠い将来に夢見たことはございましたが、ずっとずっと先のことだと思っておりました。
ところが、ご縁にご縁が重なり、1つ1つ積み上げていたものがこのような貴重なお話としていただけたこと、改めて、見えるところ見えないところで頑張りをみてくださり、引き上げてくださっている皆様に心から感謝申し上げます。引き続き、上記の通り、本委員の職にあってはなによりも謙虚に、取り組んでまいります。どうぞご指導ご鞭撻をよろしくおねがいします。
(了)
※記事に関しては個人の見解であり、所属する組織・団体の見解でありません。なお、誤植、ご意見やご質問などがございましたらお知らせいただければ幸甚です(メールフォーム)。