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大川信太郎弁護士(MH)「捜査対象とされないためには、単に外為法を遵守するだけでなく、できるかぎり軍需企業との取引を整理」丨メモしたい、法務の言葉

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メモしたい法務の言葉とは?

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Problem Statement (問題の所在)

法務部員・組織内弁護士は、不確実性が高まる環境の中で、社内のクライアント(依頼者、経営者、事業部門など)の意思決定を十分な情報に基づいて支援する役割を担います。 しかし、日々の業務で何をすべきか迷うときもあります。

ソリューション

定期的に、法律雑誌などで見つけた「珠玉の言葉」を紹介します。 ノートやスマホにメモすることで、自分を鼓舞したり新しい気付きを得るきっかけになることを期待しています。

想定する読者

法務部門の方(とりわけ組織内弁護士・インハウス弁護士)、外部弁護士の方、ロースクール生・司法修習生の方

大川信太郎弁護士(MH)の言葉

「捜査対象とされないためには、単に外為法を遵守するだけでなく、できるかぎり軍需企業との取引を整理」

―大川信太郎弁護士=佐藤浩由弁護士(森・濱田松本法律事務所)

大川信太郎=佐藤浩由「大原原化工機事件の分析―外為法の解釈と平時対応の留意点」ビジネス法務2025年11月号51頁

中堅組織内弁護士による分析(個人的な考え)

今回取り上げた大川信太郎先生のお言葉は、リーガル部門のリーダーが法的リスクに視野を狭めすぎないために非常に重要な示唆を与えていると思います。

具体的には、法律の執行が常に全て満遍なく適正に行われるわけではなく、ある政治的テーマや当局が特に懸念している事象と重なった場合に、執行リスクが高まるという点です。

したがって、今回の事件を外為法の観点から技術的に分析するだけでは不十分であり、当局が何を懸念しているのかを踏まえた上で、法令遵守を超えて「マークされない」ための広い経営的な目標を設定する必要があります。

その意味で、大川先生のお言葉は、リーガル部門がどのように戦略を描き、経営と一体となって取り組むべきかを適切に示していると感じます。

なお、本投稿は、事件について個人の批評を挟む趣旨ではございませんが、関係者の中で亡くなられた方のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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リーガルリスクマネジメントの教科書』(日本加除出版)は、2023年に出版された教科書です。リーガルリスクマネジメントという臨床法務技術を独学で学んでいただけるよう、心をこめて作成いたしました。きっと喜んでいただけると思います。

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(了)

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